文芸創作を行う学生のつどいです。文学フリマに出展します。
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犬の反駁
 

以下は魯迅の散文詩を一編訳出したものである。


犬の反駁

魯迅

 私は自分が隘路の中で歩いている夢を見た。衣服も靴も切れ切れになり、まるで乞食みたいだった。

 背後で一匹の犬が吠えだした。

 私は傲慢に振り返って、怒鳴りつけた。

 「わん!黙れ!この現金な犬!」

 「ふっふっ」彼は笑いながら、言葉を続けた。「おそれいります。人間さまほどではありませんよ」

 「何だと!」私は憤慨し、これはきわめて侮辱的なことのように思えた。

 「お恥ずかしい話です。私はついに銅と銀の違いを知らなかったし、布とシルクの違いも知らなかった。官と民の違いも知らなかったし、主人と奴僕の違いも知らなかった。そしてあれも……」

 私は逃げ出した。

 「お待ちください!もっと話を……」後ろの方で、彼は大声で私を引き留めようとしていた。

 私はひたすら逃げた。夢から逃げ出し、自分が横たわっているベッドまで懸命に走り続けた。

一九二五年四月二三日

(週刊「語糸」192554日第25期)


  よー  




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Comment








すごく面白い詩です。魯迅の時代って夢書くの流行ったんですかね。確かシュールレアリストが出てくるころぐらいですよね。あとこれは聞くべきかどうか分からないんですが、あれって何なんですか?
from. キサ | 2011/05/31 07:43 |
流行ったかどうかはわからないけど、魯迅は政治的な人間だから、これをシュルレアリスムに関連づけて読むより、一種の寓話として読んだほうがいいかもしれない。「あれ」ってのは具体的に何かであるより、ただもっと人間の偽善的な価値体系の例がたくさんあるってことじゃない?
from. よー | 2011/06/01 14:46 |
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