こんばんは、ともさだです。
来る6月12日、第十二回文学フリマで販売する同人誌は、
『WASESOU』
の1冊です。今号から
twitterアカウントと同名になりました。
定価は【100円】 ブースは【J-10】 です。
3年生2人・2年生3人の短編小説に加え、
入会したばかりの1年生(有望株!)が短歌を寄稿してくれました。
( 〆切2日前に「文フリあるんだけど書かない?」って。ひどい先輩だ)
以下、作者からコメントや作品紹介が届いております。(到着順。色・注などはともさだ)
【1年S君「『ひみつきち』のつくりかた」】
僕はキラキラしたものに強い憧れを感じています。キラキラしたものを、みたり感じると、とても幸せな気持ちになるのです。現実世界でキラキラしたものは文字にしないでも、輝きを放っています。
しかしキラキラ輝くか輝いていないかの境目にいる風景や物事がたくさんあります。そこで僕は文字によってそれらを、キラキラさせたいと思いました。今回はそれを目標としてつくりました。僕の作品を読んでいただいた皆様の世界で、今まで輝いてなかったものが、少しでもキラキラ光りはじめたとしたら、とてもとても嬉しいです。まだ未熟ですが、よかったら読んでみて下さい。
【北野周平(PN)「オオカミと赤ずきん」】
『むかしむかしあるところに、元気な女の子がいました。いつも赤いずきんをかぶっていたので、まわりからは赤ずきんちゃんとよばれていました。』こういった始まり方の物語は、進む方法は違えど似たような結末をむかえます。そこで何となく、「
狼が悪者でない物語でも面白いんじゃないかな」と考え、書きました。
拙い作品ではありますが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
どうぞ、よろしくお願いします。
【青山キサ(PN)「雪人形」】
カメラの視点を意識して書きました。
文体に少しこだわっています。([注]ほんとは少しじゃない)おとぎ話をイメージして、不思議な雰囲気を漂わせることに努めました。意匠はありがちかもしれませんが、表現は中々面白みがあるのではないかと思っています。読者の方々に世界を切り取る新しい目を提供することが芸術の仕事です。皆で脱構築しようではないか!
【藤野塔哉(PN)「カイガラムシ」】 とある都市伝説の構造をモチーフに、自分の経験を絡めて創作しました。前半部は私小説的な内容になってしまい、反省点も多いのですが、語りの勢いを活かして書けた気がします。題材をどう切り取るか、どんな形の窓を開くのかという点で、今後の課題が見えました。
「wasesou」は良く言えば個性豊か、文芸誌としての色がなく、それぞれが書きたいように書ける場([注]ナイスフォロー!)ですので、これからも様々な手法を試していきたいです。
【3年T君「梅をみる」】 大阪郊外で単身赴任の日々を過ごす父と、2月下旬父の家にたった2日だけ滞在する「僕」のぜんぜん交流してない交流記。《街をみて、梅をみて、父をみる》という「みてるだけ」小説でありながら、2人が訪れる大阪城公園を筆頭に阪神タイガースや京阪電車という「いまさら」な大阪しか登場しない「観光」小説(!)。
気鋭のタイ系作家ラッタウット・ラープチャルーンサップは母とのせつない観光を描ききったが、こちらは父とのぐだぐだな観光だ! と作者が息巻くのは、初の「家族もの」で不安な気持ちの裏返し。3月を書けず2月を書き、家族を書けず石碑を丸写ししたダラダラ小説です。
【2年N君 「赤い靴」】
1ヶ月のびた春休み中、バイトに向かおうとビジネス街を歩いていたら、道路の真ん中で赤いビラが風にまかれてひらひらと舞っていました。その光景から色々と想像を広げていき、そうして出来たのがこの作品です。どう話として広げていったのかは、是非一度『WASESOU』を手にとってご確認ください
以上の6作品で今夏の創作部会は勝負にでます(なんの?)